小規模企業共済制度は、小規模企業の経営者、個人事業主のための
積み立てによる退職金制度です。
掛金は「小規模企業共済等掛金控除」として、所得から控除することができ節税効果もあります。
その他、以下の特徴があります。
①掛金は月額1,000円~70,000円の範囲内で自由に設定でき、いつでも変更可。
②満期、満額の決まりはなく、退職時、廃業時等に受け取ることができる。
③一括で受け取ると「退職所得」として扱われ、掛けた年数に応じて控除額が増える。
④分割で受け取ると「公的年金等の雑所得」として扱われる。
⑤共済金の受給権は差し押さえ禁止。
⑥納付した掛金の範囲内で、事業資金の貸付け制度あり。
注意点もいくつか挙げておきます。
・小規模企業を対象としているため、従業員20名以下(業種によっては5名以下)でなければならない。
(ただし、加入後に従業員が増えても脱退する必要なし。)
・掛けた年数がごく短期間である場合、掛け捨てとなる場合がある。
・退職・廃業ではなく解約の場合、掛けた年数が20年未満のときは、受取り金額が掛金合計額を下回る。
デメリットもありますが、退職金の確保と節税というメリットが大きな制度です。
納付期間が受取り金額を左右すること、従業員数を要件とすることから、
開業された際には早めの加入をおすすめします。