正式名称を「中小企業倒産防止共済」といい、国が運営するセーフティネットです。
取引先事業者が倒産し売掛金等が回収困難になった場合、当面の資金繰りのため
のための貸付けを受けられる制度です。
継続して1年以上事業を行っている中小企業者・個人事業者が加入することがで
きます。
【掛金について】
・月額5,000円~200,000円の範囲内で設定可。
・加入後の掛金月額の増額、減額が可能。掛金総額が月額の40倍に達した後は掛止めできる。積立限度額は800万円。
・納付した掛金は損金算入できる。前納もできる。
【共済金の貸付け】
①取引先が倒産し売掛債権の回収が困難となった場合
・掛金総額の10倍の範囲内で、最高8,000万円まで貸付けを受けることができる(無担保・無保証人)。
・償還期間は5~7年(貸付金額によって異なる)。
・「無利子」だが、借入総額の10分の1相当が掛金総額から控除される(実質的に利息負担あり)。
②自社都合で資金が必要となった場合
・「一時貸付金」として、掛金納付月数に応じて「掛金総額×95%」が貸付限度額となる。
・1年の期限一括償還。利息は貸付時に一括前払い。
【解約手当金】
・40ヶ月以上納付していれば、任意解約であっても掛金の全額が戻る。
・益金算入され、課税対象となる。
得意先の倒産による連鎖倒産、黒字にも関わらず資金繰りで困り倒産するような
事態を避けるための借入れが可能であるという点で、有用な制度であります。