岸田首相が分配強化策の一環として掲げていた金融所得への課税強化について
先送りするとの方針を示しました。
この金融所得課税については現状、給与や事業などの所得は総合課税として
累進税率が適用されますが、株式譲渡益などの金融所得課税については、
給与などの所得とは、分離して一律20%の分離課税となっています。
これまでの金融所得課税は株価を重視する政策によりこのような課税がされてき
ました。
しかし、累進税率では現在最高45%が課税されるのに対し、金融取引で得た利益
は無制限にどれだけ利益を得ても税率が一律20%の金融所得課税には富裕層への
優遇ではないかとの批判が以前からあります。
今後所得が包括的に把握される包括的所得税の考え方による公平性のある税制に
なることが期待されます。