国税庁ホームページに「令和3年分 年末調整のしかた」が公表されました。
昨年は大きな改正(給与所得控除、基礎控除、ひとり親控除の改正や創設等)が
ありましたが、今年は変更点もほとんどありません。
昨年と比べて変わった点は、主に次の2つです。
①税務関係書類における押印義務の改正
年末調整に使用する書類についても、押印不要となりました。
記載欄に「印」の文字がなくなっています。
②源泉徴収関係書類の電磁的提供に係る改正
給与等に関係する書類を、書面ではなく電子データで扱うことにつき、税務署長
の事前承認が不要になりました。
年末調整の電子化を進めるにあたり、保険会社等からの控除証明書を電子データ
で受領できるようになりました。
電子化のメリットとして、控除申告書への手書きの記載が不要になること、
の紛失による再発行の依頼も不要になること、会社側のチェック等の事務作業時
間の短縮などが挙げられます。
しかし、現時点では全ての保険会社等が電子データ発行に対応しておらず、場合
によってはマイナンバーカードを取得する必要があることから、完全に電子化さ
れるまでに、まだ時間を要すると思われます。